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淀川河川敷のヨシ原焼き

  • 2018年3月20日(火) 20:21 JST
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カヤネズミ便り

鵜殿ヨシ原焼き①/上流側火付け開始
京都府のカヤネット会員、八木義博さんからのカヤネズミだよりです。
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2月25日(日)淀川河川敷の鵜殿(大阪府高槻市)で午前9時からヨシ原焼きが行なわれました。
毎年この時期に行なわれますが、カヤネズミのモニ1000仲間の枠山さんと見学に行きました。二人とも初めてです。

鵜殿のヨシ原保存会と上牧(地元)実行組合によって実施されています。
9時ジャストに上流側の河川敷の右岸のヨシ原に20人ほど横(川の横断方向)に並んで一斉に火が放たれました。赤い炎が上がり、白~黒い煙が川上からの風にたなびき高く立ち上がりました。

 


鵜殿ヨシ原焼き②/上流側燃え広がる

鵜殿ヨシ原焼き③/下流側でも燃え出す
下流側に目をやると、1.5kmほど遠方にも火の手と煙が立ち上がっていました。
両側から焼くのでしょう。9時半に上流と下流の火の手の中間あたりにも火が付けられました。
河川敷いっぱいに火の手が延びてゆく様はなかなか壮大です。
消防自動車が上流側で見えただけでも5~6台が備えられ、大掛かりな体制です。

鵜殿ヨシ原焼き④/上流側さらに燃え広がる

鵜殿ヨシ原焼き⑤/上流と下流とその中間が燃えている
昨年秋、大阪自然環境保全協会の「カヤネズミの大阪府内一斉調査」に際し、鵜殿で10月21日に畠代表の指導でモデル調査が行なわれました。この日はヨシ原焼きされるところの一角を調べて、巣を2つ見つけました。広いヨシ原なので相当数の巣があったと思いますが、冬篭り中のカヤネズミはヨシ原焼きに驚いて逃げ惑ったと思います。
うまいことハタネズミなどの穴に逃れたのでしょうか。

高槻市のHPなどを借りて説明します。
『このヨシ原焼きは、淀川の自然を守り、ヨシ原の保全や害草・害虫の駆除、火災防止などのために行われます。ヨシは水質浄化機能を持つほか、特にここのヨシは雅楽器「ひちりき」の吹き口としても使われており、日本の伝統文化の継承にも役立っています。当日は、事前にヨシの刈り込みを行うなど、なるべく炎が燃え上がらないようにしていますが、風向きによっては灰が舞い落ちることがありますので、洗濯物などにご注意ください』

同じモニ1000仲間の田村さんからお聞きしましたが、数年前までは、立ち枯れしたまま焼いていたので、火炎の竜巻が昇竜のごとく燃やし尽くし、燃えた灰が空高く舞い上がり、対岸の枚方市の住民からクレームがついたそうです。また20年以上前には、10kmも上流にあった田村さん宅のベランダに真っ黒いヨシの燃えた灰が飛んできたそうです。

この鵜殿で取れるヨシは太く弾力性があり、良質であることから江戸時代までは貢物として献上されるほど貴重なもので、古くから雅楽の篳篥(ひちりき)の蘆舌(ろぜつ・リード部分)として使用されており、今でも宮内庁で使われている篳篥の蘆舌は、すべて鵜殿産のヨシで作られているとのこと。
鵜殿のヨシは他のものより繊維の密度が高いため音色が独特であるそうです。

八木義博

 

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