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第41弾「滋賀のカヤネズミを求めて」

  • 2014年6月26日(木) 20:50 JST
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リレーエッセイ

私は滋賀県に引っ越してきて3年目になります。滋賀県は、昔からの風習(祭りや神事など)が現在も残っているとても興味深い県です。食べ物も暮らしも歴史も独特のものがあり、生き物では琵琶湖固有種の魚類や貝類、水草、プランクトン…多様な生物を見ることができます。

滋賀県でのカヤネズミ探しは、琵琶湖博物館の前の空き地から始まりました。道路に四方を囲まれた空地にオギとヨシが混生しています。「こんなところにはさすがにいないだろうな…」と思いましたが、なんとなく気になったので入ってみるとチガヤの巣を見つけました。久しぶりにカヤセンサーが反応したのを覚えています。

 

それから、通勤路の小さな川沿いのオギ群落が気になり探し始めました。なかなか見つからずあきらめかけた時、高さ2mの巣を見つけました。「やっぱりいた!」その後いくつも見つかりました。
その川の周辺は一面、圃場整備された田んぼと減反対策で割り当てられた麦畑です。「こっちにも巣ができるんじゃないかな。」そう思い、周辺の農家さんにチラシを配って、カヤネズミの情報収集を行っています。
最初の報告は、ムギにできたセッカの巣でした。そして待望のカヤネズミの写真をご提供いただきました。川のすぐ隣にある田んぼで昨年稲刈り時に捕まえたそうです。「やっぱりいるんだ、ムギにも見つかるかな…」という思いでしたが今年のムギの刈取りは終了したので来年度に期待です。

みんなの目で見るといろんな情報が集まります。全国カヤマップはまさに参加型調査の大きな成果です。このような活動が博物館を使って地域に広まるような取り組みをしていきたいです。
今年、琵琶湖博物館では初めてカヤネズミの飼育展示を行います。水族企画展示「びわ湖のふるさと ヨシ原」(7月19日~8月31日)でカヤネズミに会うことができます。お楽しみに。

琵琶湖博物館 澤邊久美子(滋賀県在住)

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