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第43弾「カヤネズミの巣を見る度に」

  • 2014年12月11日(木) 21:44 JST
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リレーエッセイ

カヤネズミの巣を見る度に、その巧みな技にため息が出ます。
美しさと機能性を備えた芸術品です。季節や用途に合わせて材料を選び、夏は涼しく冬は暖かく、何度でも器用にパッと作ってしまうカヤネズミ母さん。素直にすごいなーと思います。そして、振り返ってみれば、私たち人間もちょっと昔まではそんな風に萱を生活に取り入れていたんですよね。
カヤネズミは湿地のワイズユース(賢明な利用)を気付かせてくれた愛しくも尊敬すべき小さな隣人です。


ちょっと赤富士のように見えなくもない!?

年配の方に聞くと、この地域ではオギやヨシで簾、カサスゲで菅笠、マコモでお盆のござ、チガヤで蓑を作っていたそうです。輪くぐりさんのお祭りに使う茅の輪は今でもここの萱が使われています。すべてカヤネズミの巣材ですね。
営巣時期と人間の利用時期が重なっている場合もありますが、それらの植物が管理によって良好な状態に保たれていたということは、意図せずカヤネズミにとっても好ましい環境が維持されてきたということです。


オギで作った簾は、ヨシよりずっと丈夫!

現在、麻機遊水地では、特別支援学校を中心に、昔の手仕事に注目し、カヤネズミの棲める環境を考えた湿原の再生が始まろうとしています。まずはこれから、背が高くなり過ぎたオギを刈って簾作りです。

栗山 由佳子(くりやま ゆかこ/麻機遊水地自然再生協議会、静岡・田んぼと遊ぶ会

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