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第71弾「あわてふためく暗い影」

  • 2022年8月12日(金) 21:40 JST
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リレーエッセイ

庭に大きなビワの木が1本あります。屋根よりも高い木が。
今年もたくさんの実がなっています。甘いので、熟すのが楽しみです。
窓から手が届く範囲は取って朝食の果物としていただきます。
それ以外はいじらないでおきます。ビワのファンは私のほかにもいるので。
タイワンリスは毎日そっと来て、味わっているようです。
しばしばカラスも訪問します。こちらはにぎやかに仲間とともに。

 聞き慣れない物音で目が覚めました。
時計を見ると、午前3時、まだ暗いです。庭に何かがいるのでしょうか。2階の窓を開けてみます。
 すぐそこのビワの木に大きな黒い影が……。
 
ハクビシン!


 あちらもよほど驚いたのでしょう。次の瞬間、枝を伝って山のほうへ消え去ってしまいました。
 鎌倉にいるのは聞いていました。でも、鉢合わせしなかったのです。それが、明け方でよく見えず、しかも一瞬だけだったものの、家に居ながらにして会えるなんて……。
 冷静になると、不憫に思われてきました。食事中をおじゃましてしまったので。またとない旬の味覚だったのに。
 それ以降、2度と訪れてはくれません。

補足
 鎌倉の自宅での経験をまとめました。写真は撮ることができなかったため、文章のみとします。
予想外のことにびっくりしたのが、うまく伝われば幸いです。
なお、タイワンリスの正式和名はクリハラリスですが、ここに生息しているのは全身が灰色で、おなかも栗色ではないので、文中ではタイワンリスとしました。


佐久間 保彦(さくま・やすひこ、神奈川県在住)

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