調査対象地の谷戸 |
恥ずかしながら、私がカヤネズミについて知ったのはつい最近のことでした。昨年の12月、研究室で管理しているビオトープ内で球巣を確認したことがきっかけでした。ビオトープは大学のキャンパス裏手に位置するのですが、身近な場所に哺乳類が、しかも草の上で生活するネズミがいたことに感動したのを覚えています。 このビオトープで球巣が確認できたのは、当ビオトープが市内でも生物多様性の高い谷戸に隣接する形で造られていたからです。谷戸底の乾燥地にはススキやオギ、湿地部にはヨシやオギ等の高茎草本が混在する形で優占しています。こうした環境から現在この谷戸は、市内でも貴重なカヤネズミの生息地となっています。 |
しかし、今後公園化に向けて、現在まとまって残っているカヤ原の一部が失われてしまう可能性があります。私はこの貴重な生息地が失われないよう、保全に向け少しでも力になれればという思いでこの谷戸内での分布調査を始めました。
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