カヤネズミ生息情報提供のお願い

 昨今のカヤネズミを取り巻く環境は、決して恵まれたものではありません。河川改修や河川敷の公園化、道路やゴルフ場の建設、ほ場整備、茅場の管理放棄、さらにはアレチウリやセイタカアワダチソウをはじめとする外来植物やクズなどのツル植物の繁茂により、カヤネズミの大切なすみかとなるオギやススキ、ヨシなどが生育する「カヤ原」がどんどん失われています。都市部やその周辺地域では、姿はおろか、巣を見つけるのさえ難しい状況です。

 カヤネズミは河川敷や里地里山の生き物で、本来、私たちにとって身近な存在です。しかし、人間に直接害をなさないため、その存在にあまり注意を払われてきませんでした。 1997年に日本哺乳類学会がまとめた『レッドデータ 日本の哺乳類』(文一総合出版)では、カヤネズミの評価は「情報不足」、つまり、生存調査に関する情報が少なすぎて、絶滅の判定が出来ないという評価でした。その後、情報の蓄積が進み、現在では多くの都府県や市のレッドリストに選定されています。

 「せめて、評価対象になるだけの情報量が必要」という認識のもと、私たちは1999年から全国のカヤネズミの生息状況を継続調査してきました。RDBでの評価によって、保護政策に弾みがつくよう、そして再びカヤネズミが「普通種」に戻ることを、心から願わずにはいられません。

 情報は随時募集していますので、カヤネズミや巣を発見されたら、ぜひ情報をお寄せください。いただいた情報は、公開の有無にかかわらず、カヤネズミと生息地の保全に活用させていただきます。これからも、この愛らしい生き物とすみかを守っていくために、どうぞご協力をよろしくお願いいたします。